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ベターッと開脚は必要ない!?

2018年12月21日

みなさんこんにちは、
ストレッチアップ本部の山崎です。

今回は開脚についてお話ししていきたいと思います。

まずはじめにみなさんは「開脚」と聞くとどのようなイメージをしますか?

 
このような状態をイメージをされた方が多いのではないでしょうか?
筆者もこのようなイメージをします。

 
昨年に「どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法」という本がすごく人気で売れていましたよね!

 
100万部も売れているので爆発的な人気ですね、、、すごい。

100万部も売れるということは開脚をしたい!という方がとても多いうことですね。

 
確かに180度開脚って一つの目標や指標になりますし、なんか憧れがありますよね。

 
「開脚180度できたら身体が柔らかい」というイメージがなんとなくあると思います。
実際に柔らかいのですが、「身体が柔らかい人=開脚180度できる人」と連想しないでしょうか?

 
ひいては、

カラダが柔らかい=カラダに良い
 
このようなイメージを持たれている方も多くいらっしゃるかと思います。

 
実はこの考え、間違いではないのですが、柔らかければ柔らかい方が良いというわけでもないのです。

 
そこで今回はこの開脚についてのお話を。

 

股関節の正常可動域

まずはじめにこの開脚、人間の身体の構造上、正常可動域として何度まで開けるかご存知でしょうか?

よくストレッチアップのお客様でも「私90度ぐらいしか開脚できないんです」なんて方がいらっしゃいますが、問題ございません(笑)

 
正解は90度前後です。
 
その理由を少し詳しく書いていこうかと思います。

 
まず開脚とは左右の股関節が外転している状態のことを言います。
専門用語になってしまいますが、股関節が動くことによって足を広げられるということです。

この股関節を外転させるときの正常可動域は45度なのです。

 
このことから左右の足が90度開けば正常と言えます。

 
180度開脚はこの2倍。
正常可動域の2倍も外転しているので、身体になんらかのトラブルがおきるリスクもあるということ。

 

180度開脚ができても日常生活に役立たない?

簡単ではありますが、開脚の仕組みについて分かって頂けたかと思います。

次は180度開脚ができたら身体にどんな良いことがあるのか見ていきます。

 
・バレエやフィギュアスケート、新体操などに必要な綺麗なポジッショニングやスタイルが取れる

 
・・・以上です。

 
上記のような身体で表現するようなスポーツには180度開脚するような柔軟性が必要。
競技上、過度な柔軟性が求められるアスリートはハードなストレッチを行った結果、柔軟性を高めています。

ただこの柔軟性は過度な柔軟性です。

前述したように私たちの身体の構造上、90度前後しか開きません。

180度開くことは物理的には頑張れば可能なことなのですが、軟骨が傷ついてしまったり靭帯が伸びてしまったりしてしまいます。

幼少期にこのようなストレッチをするとまだ大人の骨格に形成されていないので、骨自体も軟らかく、骨と軟骨の境界も成人とは違い曖昧なため、骨や身体の構造が変化して、関節の可動域が広がるのです。

アスリートと同様に過度なストレッチを行い180度開脚ができるようになっても、かなりのリスクが生じてきますので、決して「カラダに良い」とは断言できません。

 
また、私たちは日常生活で前方方向に動くことが多いですが、この開脚は横の動きとなります。
普段歩く時に歩幅を伸ばしたり、階段を一段飛ばししたりするのであれば、まだ前後の開脚を取り入れた方が日常生活でのメリットは出てくるかと思います。

そのためこの180度開脚ができたからといって特に日常生活に優位になることは限りなく少ないです。

 
開脚をすることによって、疲れにくくなる、足のむくみが改善される、皮膚にハリが出るなどの効果がある!
なんてことも言われたりしますが、180度まで頑張る必要はありませんのでご注意を。

 

今は良くても老後は要注意!

過度なストレッチをすることによってリスクもあるということを記載しましたが、老後には細心の注意が必要です。

180度まで開脚ができるようになり、特に問題なく過ごしていても年齢を重ねるごとに筋力は低下していきます。

関節や靭帯は筋肉で包まれています。

過度なストレッチで緩んだ関節を包んでいる筋肉が減ると、今まで支えられていた関節が支えられなくなってしまいます。

股関節の場合、歩行時に痛みが出たり、踏ん張りがきかなくなってしまったり、最悪の場合それが原因で人工関節に、、、

なんてことも想定されます。

 
 

まとめ

つらつらと開脚のことについて書いてきましたが、上記のことを踏まえると、

ストレッチをするときは決して無理をしすぎず、気持ち良い程度に、また一部位に着目しすぎずに全体的に伸ばしていきましょう。

適度な運動と適度なストレッチをしていれば、老後も動きやすい身体が手に入るはずです!

ストレッチのやり方が分からなかったり、ストレッチを受けたい方はストレッチアップへ^^

 
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この記事を書いた人

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山崎 篤史(やまざき あつし)

ストレッチアップ本部

ストレッチアップ心斎橋店店長、ストレッチアップ五反田店店長を経て、現在はストレッチアップ本部SVとして研修や店舗管理に従事。陸上競技歴20年。大阪インカレ2位、関西インカレ5位、関西実業団7位。

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